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【現場から第98回】事業の借金

 サラリーマン経験が長かった創業者の中には、借入金に対する拒否反応が強い方がいらっしゃいます。

 

 一般の方は借金というと、住宅や車のローン、その他はカードローン等のマイナスイメージをお持ちです。

 なので、できるだけ借入金をしないよう、借入金をすぐに返そうというご相談をいただきます。

 しかし、事業の借入金と個人の借金は性質が違います

 

 個人の借金は、そのほとんどが収益を生みません

 一方、事業の借入金の多くは、何らかの投資であることが多い。

 つまり、今後収益を生んでいくための資金です。

 

 資金繰りの鉄則は、

 「入金はなるべく早く、支払いはなるべく遅く」です。

 

 収益を生み出すものを現金で購入するということは、

 支払いを早くして、入金が遅くなるという逆パターンです。

 

 また、余剰資金があるのであれば良いのですが、必要以上に手元資金を減らすと苦しくなります

 

 借金が500万円あって手元に550万円があるのと、借金はないが手元に50万円しかないのは、純資産額は同じですが、苦労がまるで違います。