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【現場から第65回】補助金申請書の書き方①

 時期的なものでしょうが、補助金の問い合わせをちょくちょくいただきます。

 関心が高いと思いますので、今日から2回に分けて作成にあたって重要な点をお伝えします。

毎年数十件の申請書を拝見している経験から次の2点をお伝えします。

 

 ①分かりやすいこと

 ②プランが基本の3要件を抑えていること

 

 これを2回に分けて解説していきます。

 

①分かりやすいこと

 これを満たしていない申請書が多いというのが実感です。

 失礼を承知の上で言いますと、補助金専門家ですと言われる方が書かれた申請書でもこのポイントが抑えられていません

 

 この点でお伝えするのは三つです。

 ・審査員に読んでいただく立場である

 ・審査員は素人である

 ・フォーマットを過信しない

 

・審査員に読んでいただく立場である

 基本中の基本です。

 皆さんは審査員の方が申請書を熟読するのが当然だと思っていませんか?

 皆さんはあくまで、審査員の方にプレゼンをしてお金を頂く立場です。

 読みやすい文章を意識していますか?

 文字ばかりで見た瞬間に「うえっ」と思われるような申請書になっていませんか?

 

 もし、あなたが忙しいのに部下が30分くらい熟読しないと内容が分からないような資料を作成してきたら、どうしますか?

 審査員はあなたの申請書だけを読むのが仕事ではありません。

 

 お金を頂く立場ということを考えて、いかに審査員に楽に分かりやすく読んでいただけるかを考えてください。

 

・審査員は素人である

 審査員の方は、基本的にあなたの会社の業種に対して素人だと考えてください。

 たまにドンピシャの審査員にあたる可能性もありますが、確率は非常に低いでしょう。

 製造業の現場なんて見たことが無い、エステなんて受けたことが無い。

 そんな方が、あなたの申請書を見る確率の方がはるかに高いです。

 

 当たり前に使っている言葉が通用するとは限りません。

 あなたの業種のことが分からない友人に伝えるとすれば、その言葉を使いますか?

 素人が見ても内容が分かるように、言葉を言い換えてください。

 

・フォーマットを過信しない

 フォーマットは便利ですね。

 でもフォーマットに沿って記入すると、審査員側から読んだときに読みにくい申請書になることが少なくありません

 

 分かりやすい申請書を書くにあたって大事なことは、「何を書くかより、何を書かないか」です。

 いろんなことが書いてあると審査員が混乱しやすくなります。

 無駄話が多くて、結局何が言いたいのかわからない人が時々いますが、文章もそれと同じです。

 

 フォーマットに沿って書いていくと、この無駄話が生じる可能性が非常に高くなります。

 フォーマットを過信するのではなく、今書いている申請書の流れを考えれば、この項目は必要ない、あるいは順番を逆にした方が分かりやすい、といったひと工夫が大事です。

 

 本日は①分かりやすいことをご紹介しました。

 この項目をチェックする方法は、当社の業種を詳しく知らない社外の知り合いに読んでもらうことです。

 そうすると、言葉の意味が分からない、この作業はどんなものか等、素人ならではの質問が出てきます。

 そこを補足することで、読みやすくなります。