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【現場から第32回】「あかん」と言っていたら

  

 中小企業では、社長がエースで四番というような会社をよく見かけます。

 会社のことを一番に考え、様々な役割をこなし。誰よりも精力的に動く。

 

 そんな社長から見れば、頼りなくやる気も感じられない従業員が多い

 そう見えるのはある種仕方がないことです。

 

 「あかんあかんと言っていたら誰もいなくなる

 

 お客様との打ち合わせの中で出てきた社長の言葉です。

 

 能力を見て「彼はあかん」

 やる気が感じられないので「彼女はあかん」

 

 こんな風にダメなところが先立てば、頼める相手がいなくなります

 そして、「自分がやる」と短気を起こしていれば、自分が年をとって動けなくなったときに気が付きます。

 任せられる人がいないと。

 

 別の社長は言いました。

 「(任せたときは)腹が立って腹が立ってしかたがなかった

 

 人に何かを任せるというのは、とても忍耐がいることです。

 

 少なくとも半年。普通は年単位で見守らなければ人の成長はありません

 月や日単位で、「育たない」、「成果が出ない」と言っていれば十年経っても上手くいきません