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【現場から第28回】社外の人間が権力を持つとおかしくなる

  

 私たちのようなコンサルタントもそうですが、社外の視点からアドバイスを行う第三者が会社に関与するケースは少なくありません。

 

 しかし、この外部の人間が会社内で権力を持つとおかしな状態になります

 社長のこうしたいという考えを、コンサルタントや顧問税理士が反対して話がつぶれてしまうというケースがあります。

 

  もちろん、第三者が反対意見を述べるのは良いのです。そのために顧問になっていただいているのですから。

 

 しかし、中には「自分(第三者)の権力や影響力を脅かされるかもしれない」という動機で、話をつぶそうとする人間がいます。

 

 ある会社で事業改善のために専門家を入れて、抜本的な改革をしようとしました。

 しかし、社長の想いは昔からいた顧問によってつぶされてしまいます。

 

 この顧問も最初は良かったのですが、従業員とも社長の知らない間にコミュニケーションを深めてさながら派閥のようなものを形成していました。

 社長が二人いるような会社となっていたのです。

 

 専門家が入って抜本的に改革されれば、これまでのように影響力を発揮することはできなくなる。いちアドバイザーの立場になってしまう。

 そんな思いがあり、抜本的な改革を阻止したのです。

 

 私たち社外の人間は、あくまでも社外の人間です。利用はするし、もっともだと思えば意見を採用していただければ良い。

 「判断」という行為は放棄してはいけません