· 

【現場から第26回】気遣いが不満を呼ぶ

   

 コロナウイルスの影響で厳しい業績の中、ボーナスのシーズンが近づいてきました。

 これまで好調だった会社もこの数か月で赤字に転落。

 いつもの計算式に則るとボーナスは1円も出せないが、少しでもいいので出してあげたい。そんな声も耳にします。

 

 ある社長から賞与金額のご相談をいただきました。

 会社の業績を公開しているので、従業員もゼロを覚悟している様子。

 ただ、生活のこともあるので少し出してあげたいというお話でした。

 

 ここまでは良かったのですが、次の言葉が引っ掛かりました。

 

 「基本的には全員2万円にするが、住宅ローンを抱えている従業員には10万円支払おうと思います」

 

 確かにボーナスをあてにして住宅ローンを組むケースはあります。

 しかし、賞与査定(会社への貢献)と住宅ローンの有無は別のものです。

 

 住宅ローンを抱える従業員に同情する気持ちは理解できますが、他の従業員の気持ちはどうでしょうか

 

 賃貸の方も家賃という負担を払っています。

 実家の方も、もしかしたら生活費という名目で両親に支払っているかもしれません。

 厳しい状況はみんな同じです。

 

 厳しいのはみんな同じなので、そうした線引きはせずにその予算をベースとして賞与査定(会社への貢献)を行って差をつけるべきでしょう。

 

 全員一律2万円。緊急事態ですからそこは良いでしょう。

 

 しかし、頑張っていなくても住宅ローンがあるからあの人は10万円

 頑張っていても住宅ローンがないから2万円

 

 頑張っている従業員の心境はどうでしょうか。

 せっかくの気づかいが不満になってしまいます。