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【歴史に学ぶ第20回】失敗時の対応

      

PDCAサイクルは、D実行の後に、C検証とA改善を行います。この検証と改善というものを繰り返していくことが重要です。

 物事はそう簡単に成功するものではありません。失敗することも多々あります。

 

 振り返って改善していく習慣が必要です。

 

ローマでは敗北を喫したときに以下のような対応をしました。

 

①敗軍の将は罰せられない

 自分に与えられた任務を果たせなかったということは、ローマ人にとっては恥でした。

 名誉心を重んじるローマ人にとって、恥に苦悩するという罰を受けている以上、解任したり罪に問うたりする必要はありませんでした。

 

 失敗した責任者には、挽回しようというモチベーションと、失敗の経験を次に活かすことが期待されていました。

 

②新戦術の導入

 ローマは、敗北から学び改良を行うのが当たり前でした。敵のやり方でも良いものはマネをしていきます。

 

③それまで進めてきた戦略の有効性を自覚して継続する

 一方で、何でも変えるというものではありません。良いものは継続していくことも大事です。失敗したからと言ってコロコロ変えていては、良いものも定着しません。

 

 こうして改善を繰り返す中で、ローマは巨大になっていきました。

 

   

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ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下) (新潮文庫) 塩野七生著