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【経営コラム第26回】新規事業の考え方

 

  新規事業の育て方は、「今を深めていくと、枝葉が出て、それが新規事業になる」です。

 

よく、「今の事業は儲からないので何か良い事業はないか」と相談を受けることがあります。

 答えは、「まずは今のところで黒字化できないか努力してください」です。

 

お客様から寄せられる無理や難題、置かれた条件下でまずはしっかりと収益を上げられるように考えることが大事です。

 

既存の事業にしっかりと取り組んでいると、「こんなことはできないか」とか「ついでにこれもしれくれないか」といった要望が飛びこんでくることがあります。

  こうした顧客からの要望に応えることで、当社の対応できる幅や深さに広がりが出ます。 

 

そうして広がった対応力を、同じようなお客様に展開していきます。

 A社の要望に合わせて作った製品やサービスを、汎用品としてB社やC社に販売するわけです。

 

もともとお客様(市場)の要望に合わせて培ったものですから、「うちもそれが欲しい」と言われる可能性が高くなります。

 

少なくとも、独りよがりの新製品よりはよほど可能性があるでしょう。

 

そうしたお客様発の小さな新製品・新サービスが集まって、いつの間にか既存事業のカテゴリーとは別に新規事業としてグルーピングされることが望ましいです。