社長は定期的に、会社に関する重要数字をチェックすることが必要です。
少なくとも、毎月の試算表から売上高や経費の動向は把握しておくべきでしょう。
これを、社長の「カンのメンテナンス」と呼んでいます。
私たちは多くの中小企業を支援してきましたが、支援を通じてよく感じることがあります。
それは、社長や従業員の感覚はよく現実を捉えているということです。
大抵、支援をさせていただくときには、会社のデータをお預かりして分析をした上で、
社長や従業員と打ち合わせをさせていただきます。
そうすると、最初に聞いていた社長や従業員の感覚と分析結果が8割9割適合します。
しかし、いくつかは乖離があります。
社長や従業員が認識している傾向と数字の傾向が一致しないのです。
ある会社では、結構営業活動をしていると社長がおっしゃっていましたが、記録を取ってみると意外と行っていないことが分かりました。
こうした認識と数字のギャップは改善の大きなヒントになります。
この会社も、自分達が考える必要な営業頻度に動きを変えたことで、増収増益を果たしました。
加えて日々忙しい中小企業は、何か経営判断をする際にいちいち細かな数値を確認できないことがあります。
そのときに頼りになるのが、社長や従業員のカンです。
しかし、そのカンがずれていれば正しい判断ができません。
カンのメンテナンスを行うことで、迅速かつ適切な判断が下せるようになります。