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【経営コラム第15回】現状把握は定性と定量の両面から見る

 

 現状把握は、ヒアリングや観察による定性面の情報と数値で表される定量面の情報が必要です。

 定性情報と定量情報はセットです。

 

 定性情報だけでは、感覚や思い込みでしかないかもしれません。

 定量情報だけでは、発生している傾向の確認でしかありません。

 

 どちらが先にあるかはその時々ですが、片方の情報で確認された現象は、もう片方の情報で裏付けする必要があります。

 

 ある得意先からの注文が低下している気がするという定性情報に対しては、注文書の件数などの定量情報で裏付けすることができます。

 

 売上高の伸び以上に外注費が増加しているという定量情報に対しては、どの外注先が伸びているのかを確認した上で、現場の責任者からのヒアリングという定性情報で原因を探る必要があります。

 

 いずれにしても、その先には何らかの事実とその原因を追跡し、対応策を考える必要があります。

 

 定性情報を聞いたら、すぐに鵜呑みにせずに、数字で裏付け出来ないかを考えてみて下さい。

 定量情報を聞いたら、その原因を追究するには何を確認すればいいかを考えてみて下さい。