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【現場から第7回】緊急時の対応②

 

 先週、緊急の対応についてお話ししました。

 今回はその続きです。

 

 緊急事態にまずすべきは、混乱する現場を鎮静化することです。

 そこでまずは落ち着いた態度で接することが重要です。

 

 次に、具体的な指示をお願いすることです。

堂々としているだけでは、何も解決しません。

相談をする側はどうしたらいいのか分からなくて困っています。

この想いに対して、具体的にはっきりと指示を出すことです。

 

 指示の内容は情報収集をお願いするケースが大半です。

 緊急時は憶測が憶測を呼びます。何が正しいのかを把握することが大事です。

 加えて、見えない、分からないことに対する恐怖感は想像以上に大きいものです。

 

 当社は「今月末に資金がショートしそうです」という緊急の電話を受けることが年に何回かあります。

 大抵、最初このくらい足りないと聞いた金額と、一緒に精査していった結果足りない金額には大きな差があります。多いときで3倍近く違うこともありました。

 恐怖感で、プラスの情報が過少評価され、マイナスの情報が過大評価されるため、実態と大きな乖離が生じるからです。

 

 ここで大事なことは、冷静にひとつひとつを把握し、本当に対応すべき事項を整理することです。そのためにも情報が必要です。

 

 こうして情報が集まってくる中で状況が整理されて、社長も従業員も冷静になり、適切に対応される現場を何度も見てきました。

 

 緊急時には、まずは落ち着いた態度を示すこと、そして具体的な指示をお願いすることが重要です。