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【現場から第113回】分からないことで議論しない

 会議の中で、分からないことで議論をすることがよくあります。

 こうした議論は、文字通り時間の無駄になることが多いので、「では調べましょう」と次の話に移ることが大事です。

 

 例えばこんなケースです。

 ある会議で、製品を外注先に製造委託するというアイデアが出ました。

 そこで出た質問が、製造委託したらいくらでできるのかでした。

 

 結論としては、現段階では調べていないので分かりません

 「分からないので確認します」で済む話ですが、ここから議論に移ります。

 

 もし原価が〇割以上なら収支が取れるのか?

 目標の利益を達成するにはいくつ売らなければならないのか?

 

 原価が分からない今、答えようがありません。

 しかし、ここでつい仮定を前提に話が膨らみます。

 

 もし〇割ならこのくらいの1個このくらい利益が見込めるから、〇個は販売しないといけない。

 

 そこに質問が被さります。

 〇個販売できる見込みはあるのか? 方法は考えているのか?

 

 ここまで、原価率を確認してから検討すれば良いことです。

 

 原価率が異なっていれば、これまでの議論は無駄になってしまいます。