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【現場から第111回】人の善意に頼ったシステムが通用しなくなっている

 昔からの職場では、ちょっとしたことを誰かが善意でやっていたことが多いように思います。

 ある会社では、生産設備の電源を入れてから生産が開始できるまでに15分必要でした。

 

 これまでは、早めに出社してくる方が善意で電源を入れてくれていたので、始業時間からすぐに生産を開始できました。

 この方は早出だからといって賃金が発生するわけでもなく、「自分が朝早めに出社したいから、ついでに電源を入れている」という感覚でした。

 

 しかし、年々こうした考え方は通用しなくなってきています。

 

 「昔はこれでやってこれた」

 「そんなことを言う人はいなかった」

 

 こうした気持ちはよく分かります。

 しかし、時代は変わっています。

 

 

 労働法への適応が厳しく求められ、従業員の権利意識も高まる中、こうした人の善意に頼ったシステムが通用しなくなっています。