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【経営コラム第89回】まずは知ってもらうこと②

 前回は、違う事業間での案内についてお伝えしましたが、同様のことは同じ事業部内でもあります。

 

 ある卸売業の会社で、営業担当者別の得意先で売れている商品を確認したところ、面白いことが分かりました。

 それは、営業担当者の得意な商品が、担当先で売れているということです。

 

 仮に電化製品を扱っているとしますと、

 田中さんは冷蔵庫を売るのが得意なのであれば、田中さんの担当先には冷蔵庫が良く売れており、鈴木さんは掃除機が得意なのであれば、鈴木さんの担当先には掃除機が良くうれています。

 

 冷蔵庫と掃除機は、どちらかを選択して扱うような商品ではなく、合わせて取り扱っていただくことが可能ですし、当社のとってもその方が望ましい。

 

 しかし、ものの見事にどちらかに偏っています。

 営業担当者も人間ですから、得意な商品の案内に偏り、他の商品がおろそかになっていたことが分かりました。

 

 その後、この偏りを解消すべく、田中さんの担当先に掃除機を、鈴木さんの担当先に冷蔵庫を売るための作戦会議を実施。

 

 商品説明のレクチャーや販促物の見直しを行い、改善を進めていきました。

 

 もちろん、お客様の都合で仕入先を分散させていて買ってくれないケースもありましたが、「じゃあ」という先もあり、売上高に貢献しています。