ある製造業のお客様からの相談です。入社から5年程経過した若い方が思ったように成長してくれないということでした。
もっと色々と考えれば気付くことがあるはずなのに、その気配がない。
技術的にも未熟なところが多いのに、どうものんびりしている。
この社長にお話したのが、人材育成に必要な3つの視点です。
それは、教育、評価、処遇です。
放っておいても勝手に育つのは、もともと仕事に対して意識が高い人です。
とくに社長のように自分の会社の仕事と、勤め人の従業員では意識がまるで異なります。
そのため、放っておいても勝手に育つという人というのは、なかなか存在しません。
考えるとか気づくという話の前に、何をすべきなのかを教育することが必要です。
ある程度教えられなければできないと考えても良いでしょう。
教育の次は評価です。
教えても、評価が無ければなかなか人は育ちません。
評価というのは、会社と本人のものさしをすり合わせる作業です。
何が良い、何が悪いをすり合わせることで、次の教育につなげることができます。
ここですり合わせをしっかりとしていないと、本人はできた気になっているので身が入らないということが生じます。
評価には処遇がセットとなります。
いくら評価されても待遇がいつまで経っても変わらない。あるいは評価がどうであれ待遇が平等である。
やってもやらなくても変わらないのであれば、段々とやる気が失われていくのは仕方ありません。
評価が待遇に反映されなければ、評価に対する意味合いが薄れてしまいます。
教育と評価と処遇の3つを揃えていくことが大事です。