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【経営コラム第71回】資金繰りの鉄則

 資金繰りの鉄則は、回収は早く支払いは遅くです。

 回収条件はなるべく早い方が、支払条件はなるべく遅い方が、資金繰りが楽になります。

 

 1月から毎月30万円をもらえるのと、1月から11月まで毎月10万円で12月に240万円ボーナスが出る。

 年収は同じ360万円ですが、生活のしやすさに大きな違いがあります。

 

 小売業など、毎日入金の機会がある業種は、赤字でもなんとかお金を回せることができる傾向があります。

 建設業など、仕事の開始から入金までに間が空く業種は、黒字でもお金を回すことが苦しい傾向があります。

 

 回収はなるべく早い条件の方が楽ですし、回収が長い条件の仕事であればその間の資金余力が必要です。

 

 支払は遅い方が有利になります。

 1か月支払いが遅いということは、その分のお金を他の支払いに回すことができます。

 

 支払いで意識することは、いつ発注するかということです。

 

 例えば、月末締め翌月末払いの会社に備品を注文するとします。

 1031日に注文しても、111日に注文しても、備品が届くのは1日しか違いません。

 しかし、支払には大きな差があります。

 1031日に注文すると、支払は翌月末の1130日になります。

 111日に注文すると、支払は翌月末の1231日。1か月差が出ます。

 

 一つひとつは小さな金額ですが、積み重なると大きな差になります。