· 

【現場から第66回】補助金申請書の書き方②

 本日も、補助金の作成にあたって重要な点をお伝えします。

 今回は、②プランが基本の3要件を抑えていることを解説していきます。

 

②プランが基本の3要件を抑えていること

 多くの補助金で求められるのが次の3つの要件です。

 ・収益性

 ・実現可能性

 ・革新性

 

・収益性

 どれくらい儲かるかが重要です。

 国としては、あなたの会社に補助金を出して、儲けていただき税金で返して欲しいというのが本音です。

 目安としては、プランにもよりますが3年から5年位で投資額(自己負担+補助金)を回収できるのが望ましいです。

 しかし、数値だけ合わせても意味がありません

 それは次の実現可能性が問われるためです。

 

・実現可能性

 どんなに素晴らしいプランでも、実現不可能なものには魅力を感じません

 そもそもその製品が開発できるのか

 そもそも設備投資をするお金が調達できるのか

 そもそもその製品を売る力があるのか

 など、実現性が怪しい項目は補足説明をしておくことが望ましいでしょう。

 

 一例をあげますと、ある会社では借入金が多いため、知らない人が見たときに資金調達に不安を感じる決算書でした。

 そのため、借入金の8割が創業期に先代社長が投入した資金であること、ここ10年は収益が安定してこうした借入金が増えていないこと、設備投資の資金についてはメインバンクと相談して内諾をいただいていること、を記載しました。

 

・革新性

 何かと誤解が多い革新性です。

 世界初、業界初みたいなフレーズを無理やり使う補助金専門家もいますが、5年位古いです。(事実であればPRしてください)

 

 昔はこうしたフレーズが求められましたが、結果として実現可能性が乏しく、補助事業が上手くいかないケースが全国で多発しました。

 なので、今の傾向としては3要件のバランスが大事です。

 

 ここで言う革新性とは、「他の同業者ではなく、あなたの会社に補助金を出す理由」です。

 同じ機械を入れたいという会社が、あなたともう一社あったとします。

 もう一社ではなく、あなたの会社に入れた方が良い理由は何でしょうか?

 

 これまで培った独自のノウハウで、他所よりも上手く機械が使える

 業界では珍しい○○という製品を作っている

 地域でこの加工を担っているのは、うちしかない

 ○○賞を受賞する等、製品には定評がある

この地域で20人雇用しているのは数社しかない

 

 何か、あなたの会社を応援したいと思わせることを盛り込みましょう。

 

 ただこんな製品を作っています。こんな機械を入れてこんなことをやります。

 だけでは、別の頑張っている会社を応援しようと思うのが心情です。