今の組織、従業員の実力は過去からの習慣の蓄積です。
中小企業には、「こんなこともできない」、「あんなこともできない」ということが当たり前にあります。
報告ができない。
連絡事項が伝達されていない。
何も考えない。
こうした事項を何とか改善しようと、「こうしたらいいのでは」と改善策を考えるのですが、このときに注意すべきことが冒頭の言葉です。
今の組織、従業員の実力は過去からの習慣の蓄積
報告ができないのは、長年報告を求められなかったからです。
連絡事項が伝達されないのは、長年伝達されなくても咎められなかったからです。
何も考えないのは、考えることを求めなかった、あるいは考えても無駄だと思わせる出来事があったからです。
こうした何年、何十年かけて染みついた習慣を一朝一夕に改善することは不可能です。
「他所では当たり前にしていることだから」と要求しても前に進みません。
えてして、社長や外部の専門家が要求する事項は、こうした組織や従業員にとってハードルが高すぎるものです。
新入社員に教えるくらいの覚悟で目線を合わせて、つき合うことでようやく何割かは改善してくるというのが現実です。
会社に入って何十年いるかは関係ありません。
ある社長は、僕らは小学校三年生くらいのレベルから指導してもらったので、業績を大きく改善させることができたと言います。
「あるべき論」ではなく目線を合わせて、できるのにやっていないことを一つ一つクリアすることが重要です。