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【経営コラム第65回】貸借対照表の右側

 貸借対照表の右側を見ていきます。

まずは右側、お金の集め方(調達)の項目を見ていきましょう。

右側には大きく、負債と資本という項目があります。

 

イメージとしては、

  負債:他人から借りたお金

  資本:自分で用意したお金

とお考え下さい。

 

負債と資本の最大の違いは、返さなくていいかです。

他人から借りたお金ですので負債は返さなければいけませんが、自分で用意した資本は返す必要がありません

 

また、負債は流動負債と固定負債という項目に分かれます

これは、早く返さないといけないものか、ゆっくり返すものかの違いです。

 

  流動負債:早く返すもの

  固定負債:ゆっくり返すもの

 

目安は1年以内に返すのが流動負債1年を超えて返していくのが固定負債です。

 

資本は自分のお金です。

出資した資本金のほかに、様々な項目がありますが、ひとつだけ解説しておきます。

 

それは、利益剰余金です。

これはこれまで稼いだ利益の積み重ねです。

 

ここがプラスの会社は、これまで利益を積み重ねてきたという印象です。

印象というのは、たまたま1年だけ特殊要因で大きな黒字を出して、あとは赤字という会社もあるからです。

 

ここがマイナスの会社は、これまで赤字を積み重ねてきたという印象です。

 

調達の項目全体の話に戻ります。

 

この調達の項目には並び方の順番があります。

その順番とは、リスクが高い順に並んでいます。

 

リスクが高いとは何かといいますと、会社がつぶれるリスクです。

会社は赤字になってもつぶれませんが、お金が払えなくなったときにつぶれます

 

まず、負債と資本では、当然返さなければならない負債の方が高リスクです。

そのため、負債、資本の順に並びます。

 

負債の中でも、早く返す流動負債の方が高リスクです。

そのため、流動負債、固定負債の順に並びます。