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【現場から第59回】忙しい時には情報を残すことを考える

 

 忙しいときほど気が付くことがあります。

 

 日頃は自然に流れていた業務が滞る。

 倉庫の中が乱雑で探す手間がかかる。

 店先の掃除が行き届いていない。

 こんな利益率が低い仕事をなぜ続けているのか。

 

 学生時代にテスト勉強を始めると、部屋の中が乱れていることが気になり、片づけを始めてしまう方がいます。

 普段から乱れているのですが、忙しい時は気がたっているので目立って見えるのでしょう。

 

 忙しくて余裕がないときほど不備が生じやすくなったり、普段なら寛容になれることにもイライラしてしまったりします

こうして、忙しいときほど「ここを改善しなければならない」と鼻息が荒くなります。

 

ところが、仕事が落ち着いてくると、気持ちにも余裕が出てくるため

「まあいいか」とトーンダウンします。

 

 そうして、改善すべき点はそのままに放っておかれ、再び繁忙期に同じことを繰り返します

 

 とはいえ、忙しい時期に改善活動を行う余裕はありません

 そこで大事なのは、忙しいときに改善のヒントとなる気づき情報を残しておくことです。

 

 仕事が落ち着いてきた段階で、残した情報をもとに改善活動を検討し、閑散期に実行に移す。

 このように気が付く時期に情報を残しておき、閑散期にひとつひとつ潰していくことが大事です。