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【現場から第57回】黙認が危険

 

 あるお客様からの相談です。

 とあるメディアに取り上げられたことで来店客が大きく増加。特に土曜日のお客様が多く従業員が疲弊しています。

 

 店長から、休ませてあげないと従業員がもたないので土曜日の営業時間を短縮したいという申し出がありました。

 社長も、過去の経験からメディアの効果は2週間くらい続くので、その期間は店長の言う通りにしようと時短営業を採用しました。

 

 ところが、3週間経ってメディア効果が落ち着いてきても店長は時短営業を続けています

 店長の中で日商の水準を決めてそれを超えたら店じまいを始めているようです。

 その水準は店舗を維持するために必要な売上高の7割程度で、このような営業続けていると店舗の存続にかかわりかねない状況です。

 

 社長は、常識的に考えたら当初のピークは過ぎたのだから戻すのが当たり前だろうと静観しています。

 

 こうした事象が中小企業ではよく見かけられます。

 そろそろ気が付くだろう、そろそろ戻るだろう、と社長は考えていますが店長はどうでしょうか。体が楽だからこのまま続けたいと考えているかもしれません。

 

 このように、会社が意図していないことを黙認するのはよくありません

 きちんと指摘する、話し合いをする必要があります。

 

 これを放置していれば、店舗の業績などお構いなしに自分がやりたいように流れていってしまう可能性が大です。

 

 以前、個人特別ルールというお話をしましたが、特別ルールができるきっかけは些細なことが多いものです。

 しかし、それが黙認されることによって特権となるわけです。