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【現場から第55回】目先ばかり見ていると

 

 先日、建設業のお客様とお話していたときです。

 今年に入ってから地域の仕事が減少してきたと感じるとのお話でした。

 

 異変を感じたのは、ここ2週間くらいで

 「どこかで仕事はないか」と小さな建設会社や一人親方から問い合わせが来るようになったからです。

 

 12月まではなんやかんやで仕事があり、「人手が足りないのでどこか業者はないか」と問い合わせがあるくらいでした。

 そうした人手を探していた業者に声を掛けてみても、ことごとく断られてしまったということです。

 

 社長のお話をききながら、私は準備の大事さをあらためて感じていました。

 幸い、社長の会社は充分なお仕事を確保しています。

 それは、去年の2月には今年のことを考えて様々な手をうってきたからです。

 

 そして今は来年の仕事を確保するための手を検討しています。

 

 社長の会社も「どこかで仕事はないか」と問い合わせた会社も、人手不足のときには現場が忙しくて大変だったと思います。

 しかし、社長は直近のことがよくても将来がどうなるか分からないと考え、忙しい合間に先々に対する手をうっていきました(上手くいかなかった施策もたくさんあります)。

 

 一方、「どこかで仕事はないか」と問い合わせた会社にはそのような様子はうかがえません。今ある仕事の忙しさにかまけて先々に対する施策を先送りにしてきた。

 

 これが今日の状況の違いにつながっています。