損得の感覚で大事なことは、売上高と、それにかかった費用を結び付けることです。
これが結び付いていなければ、もうかったのかもうかっていないのかが判断できません。
ひと月に、Aの仕事とBの仕事をしたとします。
Aの仕事では50万円もらいました。
Bの仕事では30万円もらいました。
ひと月にかかった材料費や交通費などの費用は、合計で60万円でした。
この場合、どちらの仕事がもうかったのでしょうか?
答えは「わかりません」。
全体では80万円もらって、費用が60万円でしたので20万円もうかっています。
しかし、Aがいくらもうかったのか、Bがいくらもうかったのか、内訳は分かりません。
トータルではもうかっているからいいのではないか、という考え方もできます。
しかし、次のようなケースならどう思うでしょうか。
Aの仕事では30万円もうかりました。
Bの仕事では10万円赤字が出ました。
トータルでは20万円もうかりました。
普通に考えれば、Bの仕事はしない方がましではないでしょうか。
Bの仕事をやめることで、10万円もうけが増えます。
しかも、Bの仕事をしていた時間を他のことに使うことができます。
他にもうかる仕事を引き受けてもいいでしょう。
将来の種まきに営業活動をしてもいいでしょう。
いっそ、疲れたので休むというのもいいでしょう。
このように、もうかったかもうかっていないかを知ることで、今後やるべきことを考える参考になります。