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【歴史に学ぶ第39回】言い訳には毅然と接する

  

 コミュニケーションにおいては、ときに毅然と接することが大事です。

 よく中小企業の中で問題になるのが、「個人特別ルール」です。

 

 従業員に指示を出しても何かと言い訳をつけてやらない

 だんだんと経営者が根負けしてしまい、「ごねたらやらなくてもいい」という誤った風土になってしまいます。

 こうした風土になると、まじめな人が白けてしまいます

 

 ときには断固として引かないことが大事です。

 コツは淡々とこちらの主張をすることです。

 建設的に議論をしようとする方には、こちらもきちんと対応する必要があります。

 しかし、最初からこちらに対して一切聞く耳をもたず(持っているふりをしたりしますが・・・)、自分の都合だけを押し通そうとする人に遠慮はいりません

 

 ローマが混迷期に入ったのを見て、周辺の諸国が動き出します

 とくに、ポントスという同盟国の王が野心を持ち、周辺地域への侵攻を開始します。

 

 このポントスと戦い、大勝したのがスッラというローマの将軍です。

 スッラは王に対して講和の条件を出しましたが、これを厳しいと感じた王はのらりくらりと先延ばしにします。

 

 そして迎えた首脳会談。

 王は、親しみをこめて右手を差し出しながら、スッラに近づきました。

 スッラは、差し出された手も受けずに問いかけます

 「わたしの提示した条件で、講和を受け入れるのか

 

 不意を突かれた王は、黙ってしまいます

 スッラは沈黙を許さず問い続けます。

 「問いかけられた側が答えるべきである。」

 

 王は様々な弁解を試みます。何とか責任転嫁を測ろうと弁明しますが、スッラはそれを許しません。

 「ポントスの王は、演説の名手であるという評判は以前から聴いていたが、その評判の正しさを、今私自身が納得した。しかし、この場ではそのようなことをしている暇はない。あの条件での講和に、是か非かだけを聴きたい。」

 

 スッラの迫力に、思わず「イエス」と答えた王

 それを聞いたスッラは、ここではじめて王の右手どころか両腕までとり、手に取っただけでなく肩まで抱きながら、調印の卓に伴いました。

 

  

   

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