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【経営コラム第34回】社長と従業員は根本的に立ち位置が違う

   

 従業員と接するときに心掛けておくべきことがあります。

 それは、社長と従業員では根本的に立ち位置が違うということです。

 

 よく、「経営者の目線で」と従業員に要求される社長がいます。

 しかし、そもそも両者の立ち位置が違うので意識しろと言われて簡単に意識できるものではありません。

 

 中小企業においては、なんやかんやで会社=社長です。

 会社のお金は自分のお金に近く、何かあれば身銭を切って会社を支えますし、儲かっているときにはしっかりと報酬を取ることができます。

 

 自分の考えは、会社の方針にダイレクトに反映されますし、会社が傾いたからと言って「そろそろ転職しようか」というわけにもいきません。

 

 従業員は違います。

 意識するのは自分の口座に振り込まれる給料です。

会社のお金はしょせん、他人のお金です。

 

 自分であれこれ考えても反映されるかは状況次第ですし、会社の未来に希望が持てなければフェードアウトすることも簡単です。

 

 ここまで立ち位置が違う相手に、いきなり同じような立ち振る舞いを求めることがそもそもの間違いです。

 

 日々の従業員との接し方を意識して、少しでもこちらのことを理解してもらう必要があります。