新規事業に取り組むが失敗する社長に多いのが、浮気性な性格です。
ひとつのことがほとんど形にもなっていないのに、次から次へと新しいことに浮気していく方です。
当たり前のことですが、人間の能力には限界があります。
自分で見ることができる範囲は限られていますし、色々なことに取り組むと一つ一つへの集中力が低下します。
加えて、浮気性な方に周りには色々と面白そうな話を持ってくる人が集まってきます。
面白い話だとすぐに飛びついてくれるので、話がしやすい人だと思われているからです。
口車に乗せられて、ほいほいと新しいことに手を出すのは失敗のパターンだと心掛けてください。
行くたびに新しい製品の開発話が出てくるお客様がいました。
行くたびに3~4つ新しい話が出てくるのですが、前に出てきた話はこちらから促さなければ話をしてくれません。
前の話はほとんど進展がないため、お客様にとって面白くないからです。
結局、この会社の収益改善に寄与したのは、既存製品でした。
その間、覚えきれないほどの新製品案がありましたが、収益に結び付くものはありませんでした。
毎回、話の合間に確認した既存製品の販促活動だけが成果につながったのです。
新規事業が、既存事業の辛さから目を背ける口実になっていないかを考えてみて下さい。