何かを見るときには傾向が大事だとお伝えしてきました。
この傾向を見るときに役立つ分析方法をお伝えします。
この傾向を見るときに役立つ分析方法をお伝えします。
それが「移動年計」という手法です。
例えば、売上高の傾向を知りたいと考えたとしましょう。
多くの会社では、月次の試算表の売上高を並べたグラフをよく目にします。
しかし、売上高は季節変動が多いとひと目でみて何かよくわからないという問題があります。
多くの会社では、月次の試算表の売上高を並べたグラフをよく目にします。
しかし、売上高は季節変動が多いとひと目でみて何かよくわからないという問題があります。
そこで、全体的な傾向はどんな感じかというのを把握するために移動年計を使います。
年計というのは文字通り1年間の合計です。
年計というのは文字通り1年間の合計です。
令和2年4月の年計売上高は、令和元年5月から令和2年4月までの売上高合計になります。
それを移動させます。
ひと月遡って、令和2年3月の年計売上高ですと、令和元年4月から令和2年3月までの売上高合計です。
このようにひと月ずつ合計する月をずらしていき、それをグラフにします。
それを移動させます。
ひと月遡って、令和2年3月の年計売上高ですと、令和元年4月から令和2年3月までの売上高合計です。
このようにひと月ずつ合計する月をずらしていき、それをグラフにします。
実際に例を見てみましょう。
例えば、ある会社に商品AとBがあります。商品Aは年中安定して売れる。
Bは冬によく売れるが他はさっぱりです。
例えば、ある会社に商品AとBがあります。商品Aは年中安定して売れる。
Bは冬によく売れるが他はさっぱりです。
この二つの商品の売上グラフを見て、ひと目で傾向が判るでしょうか?
商品Bの季節性がよくわかると思います。
これはこれで季節変動を知るために重要ですが、伸びているのか落ちているのか、ひと目で判断できません。
これはこれで季節変動を知るために重要ですが、伸びているのか落ちているのか、ひと目で判断できません。
続いて、移動年計を見てみましょう。
先ほどのグラフと比べて商品Aと商品Bのイメージが変わるのではないでしょうか。
商品Aは微増ではありますが上昇傾向にあります。一方、商品Bははっきりと加工傾向にあります。
年計売上高は12ヶ月のデータを持つので、比較するときに季節変動による影響を受けません。
何に影響を受けるかと云いますと前年比です。前年より売り上げが高ければグラフは上昇しますし、低ければ下降します。
そのため、中長期的な傾向がひと目でわかるようになります。