仕事はいっぱいあります。ただ、人がいないので仕事を取ることができず赤字になっています。人がいたら売上高があがる。売上高が増えれば利益が出る。
たまたま、こうしたお話を1週間に3回耳にしました。
人だけでなく設備の場合も含めて、「○○があったら赤字を解消できる」という話はよく耳にします。
しかしよく聞いてみると、この会社に人がいても、設備をもっていても、赤字を解消することはできないだろうと感じます。
人や設備を入れれば仕事が取れて売上高が本当に上がるのでしょうか。
また、売上高が上がったとしても、人や設備を入れることでコストが増えます。
仕事を取る仕組みや方策は具体的にあるのか、とても気になるところです。
増えたコストをカバーできなければ、赤字は解消されません。
加えて、人を入れたら、設備を入れたらすぐに100%の働きをしてくれるとは限りません。
そもそも、人や設備など、経営資源が足りないのが中小企業なのです。
色々なものが無い中でも利益を出していかなければならないのが中小企業です。
「あれがあったら」と一発逆転を夢見るのではなく、今の人員、装備で何とか黒字にできないか工夫する。
こうした工夫を重ねた会社は、規模が大きくなっても利益を計上できる体質になることができるでしょう。
こうした工夫をしない赤字体質の会社では、規模が大きくなっても赤字の額が膨らむだけです。
まずは今の体制で利益を出せないか工夫すること。
手に入る予定もない資源をあてにしないことです。