お金が潤沢にある会社でも、お金のセーフティラインを意識することです。
お金のセーフティラインとは、この金額を下回ったら心がざわつく水準です。
理屈上は1円でもお金が残っていれば、会社はつぶれません。
しかし、次のような状況はいかがでしょうか。
3月30日 現預金残 5,000,000円
3月31日 現預金残 100,000円
4月1日 現預金残 6,500,000円
数字の上では、3月31日に大きく支払い、4月1日に大きく回収しているので、お金は回っています。
しかし、心情としてはいかがでしょうか。
見落としている引き落としがあったらどうしよう。
入金が予定より少なかったらどうしよう。
そんなことが頭をよぎって心がざわつく方が多いと思います。
そして、そのことばかりに気を取られて仕事どころではなくなる方も少なくありません。
お金が潤沢にあるとつい使い方が雑になることがあります。
手元に1億円あるから、考えなしに現金で2千万円の設備を買うといったケースです。
1億円のうちの2千万円だから余裕だと。
この社長とあらためて過去の苦しかった数字を見返しました。
そうすると社長のお金のセーフティラインは4千万円だと分かりました。
そうすると、1億円あっても4千万円はセーフティラインですから、
余剰資金としては1億円-4千万円=6千万円です。
6千万円のうち、2千万円を気軽に使っていいものでしょうか。
これを受けて投資計画の深掘りと資金計画の再検討を行ったのは言うまでもありません。
プライベートでも同じですが、お金があるときは気が大きくなるものです。
苦しかったときを思い出して、どこまでは使っていいのかを知るべきでしょう。