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【現場から第10回】現場から 必要な人に必要な情報を

 

 情報共有は重要ですが、なんでもかんでも全員で共有しよう努力される会社は考え物です。

 必要な人に必要な情報を伝えることが望ましいでしょう。

 

 まず、人は自分にとって関係のない情報にはアンテナが立たないからです。

 

次に、何でも共有しようとすると、必然的に情報量が多くなります。

 多すぎる情報は注意を散漫にし、本当に知るべき情報を見落としてしまったりします。

 自分に関係のある情報が10のうち2しかなければ、そのうち2も聞き流してしまう危険性があります。

 

 加えてこうした会社の会議は長くなり、その情報に関係の薄い人達の時間を奪うことにもなります。

 

 ある会社の全体会議で、発生したクレームに関する技術的な解説が行われました。

 作業者には理解できるものですが、他の方にとってはどこか遠い世界の話です。

 加工方法がどうと言われても、経理の方がどうこうできるものではありません。

 

 社長は当事者意識をもってほしい、他部署の動きも知っていてほしいと考えていますが、本人に響いていなければ意味がありません。

 本人にとっては、聞いているけど聞いていない1時間を、他の作業に当てていれば生産性に寄与したでしょう。

 

 必要な人に必要な情報を伝えることが望ましいです。

 クレームに対応した作業の手順を作業者に。

 その不具合の見つけ方を検査員に。

 お客様と接するときにクレームがあったことは知っておく必要があるなら、大まかな内容や対応を営業マンや事務員に。

 

 それぞれに関係することを伝えてください。