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【経営コラム第12回】理念やビジョンを浸透させる意味

 

経営理念やビジョンは、やるかやらないかを決める価値観です。

この価値観が従業員に浸透していると、社長以外の人間でも大筋とブレのない意思決定ができるようになります。

 

また、従業員のモチベーションアップにつながるという考えもあります。

しかし、これは場合によります。

 

有言実行が守られている会社であれば、明文化された理念やビジョンとそれに付随するストーリーは意味を成すでしょう。

しかし、言うことは真っ当だが、行動が伴っていない人の言うことを聞いてもモチベーションは上がらないでしょう。

人によっては、「また言ってるよ」と逆にダウンするかもしれません。

人によっては、「お前がやれよ」と怒りをおぼえるかもしれません。

 

 少なくとも、掲げた以上は実現に向けた努力が見えることが大事です。

 大きな成果につながらなくても、あきらめずに行動する。試行錯誤を繰り返しながら、少しずつでも前に進んでいる。

 

 そうした姿を示すことで、社長は言っていたことを目指して動くんだという認識が芽生えてきます。

 中には、ちょっと手伝ってやろうかと協力的な姿勢を見せる従業員も出てくるでしょう。

 

 そうした人たちが出てくるようになったとき、経営理念やビジョンが従業員のモチベーションアップに役立ったと言えるでしょう。