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【経営コラム第4回】ある段階で伸び悩む会社

 

 ある段階までは順調に成長するのに、そこから伸び悩む会社があります。

ひと言で申しますと、属人的な会社です。

 

 特定のスーパーマンだけで成り立つ会社です。

小さなところから始めて、ある程度の規模まではそれでいいのです。

むしろ尖ったところが無ければ、成長はできません。

 

 しかし、個人の気合と根性で対応できることには上限があります。

 

 「緊急対応の案件がきたから徹夜で対応した」とか、「睡眠時間は3時間くらいでも大丈夫」と言っているうちは厳しいです。

徹夜でできる日数には限りがあります。3時間でも大丈夫でも、ゼロにはできません。

 

 そうした緊急対応で何とか回してきた体質は、なかなか抜本的な解決策に着手しません。回せてしまうがゆえに変わらないのです。

 

 しかし、そんな緊急対応ばかり求められる会社に順応できる人はごくわずかです。

なかなか新しい人が定着しません。

人が定着しないということは、精鋭従業員のキャパシティがイコール限界となります。

 

 そうこうしているうちに、人は年を重ねます。

若い頃はできた無理が次第にできなくなり、キャパシティはじわじわと低下していきます。

 そうして、自分達が走り回らなければいけないことにキツくなって、はじめて育成の重要さに気が付きます。

 

 個人の力量で回してしまえる状態はベストではありません。

それを崩して、システムで回るようにする必要があります。