物理的に自分の仕事を代わりにやってもらうためには、人に仕事を任せる必要があります。
任せる相手は社外と社内があり、社外はコストとの兼ね合いで決定します。
社内に任せる場合は、従業員の状況を考える必要があります。
本コラム(経営悪化の本当の理由)で、従業員も社長にならえと言いましたが、社長が社長の仕事を2割しかしていない会社は、部長も部長の仕事を2割しかしていません。
そうした部長に今の仕事をそのまま渡しても、部長として育っていないので上手くできない可能性があります。
そのため、仕事を渡すにあたっては準備が必要です。
まずは渡す候補となる仕事のリストアップです。
一気に考えるより、日常業務の中でメモをしていく方がいいでしょう。
実際に業務をしながらの方が、リストアップしやすいです。
続いて、そのリストアップした業務について、難易度と重要性、重さを評価します。
評価は3段階評価でいいでしょう。
難易度は習熟が必要なことや属人的になっているものほど高くなります。
教育や手順の見える化を検討する必要があります。
重要度は、当社にとっての重要度です。
一概には言えませんが、お客様に近い業務や当社の強みに近い業務は重要です。
重さは、労力の問題です。単純に時間がかかるかです。
プロセス改善ができないか、社外にアウトソーシングするか、場合によっては無くしてしまえないかを検討します。
社長がリストアップに慣れてきたら、部長や課長にも同じことをやっていただきます。
こうして、現在の仕事の状況を把握し、何を部下に渡して何をアウトソーシングし、何を止めるのかという検討を行います。